4344の調整
2013-05-23


これ以降は一般的にはあまり行われていないことです。
これが正しい、というのではなく、あくまでも個人の私見ということです。

スピーカー位置は高さや壁からの距離を変えて、周波数の暴れの少ないポジションを探し出した後の調整です。

4344を含めてスピーカーユニットは工業製品です。
工業製品には精度としての均一性があるのですが、ことスピーカーに関して言えば歴史も古く、それなりの工作精度があるにも係わらず、かなり曖昧な状況で出荷されていることも多いです。

出力音圧はdbで表されますが、ユニットの種類が違えば当然出力音圧も違うのですが、ユニットの種類が同じである左右のユニットに於いても差があります。
このことはあまり知られていないらしく、JBLのユニットであっても1〜2dbの差があります。
これは実際計測した結果であり、もちろん個体差もあるでしょうが、JBL以外のユニットに於いても間違いなく同一ユニットで個体差があるでしょう。

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出力音圧を測定する際には測定器が必要です。テレビでよく見る騒音計ですね。
手順は結構手間が掛かります。
4344の場合はバイアンプ用端子があるのである程度正確に測定できます。
いずれも片側のスピーカーずつ事を行います。
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ターミナル切替をバイアンプへ切替え、低域用端子にスピーカーケーブルを接続します。これでウーファー以外のユニットにはアンプからの出力は届きません。
この場合ターミナルのノーマルへ切り替えてある場合は、スピーカー表面のレベルコントロールを全て−∞に絞り込んでも同様の状態になります。
要はウーファーユニットだけに信号を与え、音圧を測定するの邪魔な高音域をカットするためです。

測定器をウーファーユニットの1m前方に設置、この距離はもう片方のスピーカーと同一にするため正確に高さ、距離を測って設置します。
ピンクノイズ発生器から信号をプアンプ→パワーアンプ→スピーカーと再生し、測定音圧が90dbになる位置まで音量を上げ、ボリューム位置をマークします。
このときプリアンプのトリム、パワーアンプのトリムは0dbにすることを忘れずにします。

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片方の測定が終われば、反対側を同じように測定します。
この時ボリューム位置が同じでも測定レベルに差があるはずです。
これが左右ユニットの差となり、4344で最初(張替前)のウーファーは1.5dbの差がありました。ウレタンエッジが逝ってコーン張り替えた後に再測定すると、左右差は1.0dbとなり、左右差は少なくなっていました。
アンプのボリューム精度によっても差は出るかもしれません。
基本的には左右ユニットの音圧差を測定して無くすことが大事です。

1.5db、この差はどの程度だと思われるでしょう。

3.0dbで2倍の音圧差が発生します。1.0dbでもおおよそ30%程度音圧が違うんですね。でもこれはいい方だと師匠から聞きました。左右差3.0dbでも普通のメーカーは組み合わせて出荷しているみたいだと。
もちろん全部が3.0db差と言うわけでは無いでしょうが、ユニットごとの品質のばらつきは基準の±1.5dbとしても、やはり最大で3.0dbになりますね。


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